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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第15章 1番大切な人


ー翔sideー


「じゃあ…送ってくれてありがと」


マンションの前に車が止まり、俺は荷物を抱えて降りる。


雅紀「うん。翔ちゃん…本当にありがとう」


「ん?」


雅紀「翔ちゃんのお陰だよ。翔ちゃんが背中押してくれなかったらきっと俺達…元に戻る事無かった…」


綾香「そうです。櫻井さんのお陰です」


「いや…照れるよ…」


頭を掻きながら笑って照れを誤魔化した。
すると…


雅紀「翔ちゃぁんっっ!大好きー!!」


「わぁっっ!!」


車を降りた相葉くんが正面から俺に抱き着いて来た。


「ちょっ、危ない!」


雅紀「翔ちゃん好き好きー!大好きだよぉ!」


「分かったから!重い!」


その様子を星野さんは笑いながら見ていた。


「ほらもう!潤に見られたら蹴られるぞ!」


雅紀「だって居ないからいいじゃーん♪今のうちに頬擦りしちゃうー♪」


「あーもう!潤来たら知らないぞ!」


雅紀「来ないもーん!だから平気~!ひゃっひゃっ♪」


すると相葉くんの背後に立つ人影。


「あ…やば…」


潤「ほぉ。じゃあ居たら蹴飛ばしても良いって事だな」


雅紀「居たらねー…って、え?」


相葉くんの後ろには…仁王立ちになった潤が立っていた。


雅紀「しょー…ちゃん?あの…まさか…俺の後ろ…」


俺に抱き着いたまま、振り返らずに相葉くんがオドオドと聞いてきた。


「そのまさかです」


潤「うるぁっっ!翔から離れろ!!」


雅紀「いったぁぁいっっ!」


相葉くんのお尻に潤の蹴りが炸裂する。


潤「てめこの相葉!こっち来い!」


雅紀「わぁぁん!!ごめんなさぁいっっ!!」


半泣きになりながら相葉くんは俺の後ろに回った。


「まぁまぁ潤。落ち着いて…」


潤「どさくさに紛れてまた翔に触って!離れろっつうの!」


雅紀「ぎゃー!あやちゃん助けて!」


駐車場に潤の怒鳴り声と相葉くんの悲鳴が聞こえた。
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