第36章 サボテン

Sho side

結局,潤の様子をうかがうどころか
欲望に負けてめちゃくちゃに抱いてしまった

でも…体調が悪いわけではなさそう…

潤「ずっと…傍にいてね…」

もちろんそのつもりだけど…

どうして改めてそんなことを言うのか

その言葉の意味は
考えてもわからなかった

でも潤が,俺が傍にいることを望むなら

ずっと傍に居る
絶対離れない…

そう誓って,規則正しい寝息をたてる潤を引き寄せて抱きしめた



そんな風に誓ったのに

その日から潤とは二人きりの時間を取れなくなった

お互いにドラマとか,個人の仕事が忙しいのもあったけど

それでも今までは一緒の家で
同じ空間でそれぞれ台本を読んだりとかもしてたのに…

いまいち時間がかみ合わない

和「昨日,潤くんに会ったけど…なんか疲れてたね」

雑誌のグラビアで一緒になったニノが
そんなことを言うから心配になって
何度かメールや電話をした

でも返ってくる言葉はいつも

「大丈夫だよ?」

「心配しないで」

「翔くんも仕事頑張って」

と…そんな短い言葉だけ…

離れないって決めたのに
少し避けられてる気さえして
もどかしくなった

でも…仕事が忙しいのも事実で

…明日は月曜日…
ZEROの取材と生放送があって

どうしてもその準備に時間がかかるから…

今日も潤の家に行く時間が取れない

〔火曜日の収録の後,家に行っていい?〕

それだけメールしてみたけど
その返信はなかなか来なかった