第32章 ルビー
Satoshi side
ソファの上で見下ろしたかずと視線を絡めたまま
指先でさっき唇で触れたところを辿る
耳を指先でなぞると
和「んっ……」
擽ったそうにかずの躰が揺れて
前髪で茶色がかった綺麗な瞳が隠される
それを手で払うと
目尻が赤く染まった瞳が出てきて…
今度はその目尻に指を這わす
パチパチと瞬きが繰り返されるのが可愛い
鼻をきゅっと摘むと
和「…はぁ…っ」
閉じていた唇が薄く開く
智「次はキス…かな…?」
鼻から指を離すと
和「知らなっ…んぅっ」
聞いといて
かずの答えは最後まで聞かないで
開いたままの唇に唇を重ねる
和「んっ…んん…ふぁ…っ」
溢れた唾液を指先で掬って
かずの口に戻しながら
口内で動いている赤い舌先を擽る
和「んぁ…ん…ん…っ」
くちゅくちゅと唾液の音が響いて
智「…舐めて?」
指を舌の上に乗せると
頬を真っ赤に染めながら
口内に溜めた唾液と一緒に
舌を指に絡ませてきた
和「んくっ…ん…んん…っ」
ちょっと苦しそうに眉間に皺を寄せる表情も
舌が絡みながら唇を出入りする指も
擬似口淫みたいで
こんな角度から見たことがないから
そのエロさに躰に熱が流れ込んでくる