第31章 ユウガオ
Sho side
ソファに落ちる潤の躰を自分の上に凭れさせて
2人でブランケットに包まった
翔「手…大丈夫…?」
紐を解いて
結んでいた部分に唇を落としながら
傷になっていないか確認する
潤「大丈夫だよ…緩かったし」
翔「ふふ…でも取らなかったんだ…」
潤「違っ…えっと…だって…もぉっ!!」
耳まで真っ赤にして
俺の首元に顔を埋めた
顔にフワッとかかる柔らかい髪を
サラサラと撫でた
収録後に感じてたイライラとか不安とか
そんなのは一切なくなって
ただ,愛おしさと温かさが傍にあった
ギュッと抱きしめると
同じように抱きしめ返してくれた
翔「あ…映画…終わった…」
急にテレビからしんみりとした音楽が流れ始めて
出演者の名前が画面を滑っていた
翔「あれ…結局…斗真どうなったんだろう…」
潤「幸せに暮らしましたとさ…めでたし,めでたし…」
潤も顔を上げて画面を眺めながら笑った
斗真ごめん…後でちゃんと見るから…
なんて心の中で謝りながら
潤の傍にいる幸せに浸った
潤「俺も…翔くんが傍に居てくれるから幸せだよ…?」
頬を両手で挟まれて
引き寄せられながら唇が塞がった
潤「翔くん…俺を離さないでね…?」
キュッと腕が首に絡んで
隙間のないように躰が寄せられる
ふわりと香る潤の匂いにクラクラした
どこまで俺を夢中にさせるんだろう…
愛おしい香りと
温もりに包まれて
甘美な眩暈に溶け落ちてゆく
* To be continued ...