第29章 ラズベリー
Jun side
翔くんの冷えた指を手のひらで包んで
指先にキスをしてから舌を這わせる
指と指の間も指の腹も
丁寧に温めるように舐めると
翔「んっ…ふ…ぁっ…」
翔くんから甘い吐息が漏れた
車の中も真っ暗だから見えないけど
多分少し眉を寄せて唇は薄く開いていて…
いつでも思い浮かべられる翔くんを
頭の中に浮かべると
その翔くんの表情に
ドクンと心臓が跳ねて
ピクンと躰も動いた
翔「あっ…潤…?どーした…?」
暗闇で見えないからこそ
他の感覚が敏感になっていて
翔くんの声すらも快感になって
躰に伝わってくる
潤「な,んでもないっ…翔くん,触ってっ…?」
握っていた手を開放して
手探りで翔くんの首に手を回して
キスを強請ると
潤「んっ…んん…ふぁっ…ぁ…」
望んだ通りに舌を絡めてくれて
服の裾から翔くんの手がはいってきた
お腹を撫でて
少しずつ上に登ってきて
胸の飾りに触れると
潤「あっ…」
躰が揺れるのを抑えられなかった
翔「冷たくない…?大丈夫…?」
さっき冷たかった翔くんの手は
俺も翔くんも躰の熱があがったからかあったかくなっていた
潤「大丈夫…だからっ…もっと…」
そう言うと
服が捲りあげられて
車内の空気は冷たいけど
火照った躰の体温を
ひんやりと少し下げてくれて…
潤「んぁっ…あっ…」
胸に熱く濡れた舌が這わされた