第17章 コルチカム
Sho side
結局は俺が深く考えすぎてるだけで
潤はただ仕事だからやったんだろう
でもその無意識が
俺は怖い…
潤がシャワーから上がって
濡れた髪のまま俺の前に来る
潤「…キス…ごめんなさい…もう,許して…?」
またキスしたことを謝る…
翔「…もういいよ…」
俺のその言葉を許しだと思った潤は
一瞬表情を明るくした
でもそれっきり俺は
潤と一切視線を絡めることなく
ベッドに寝転んだ
潤「翔くん…」
また,潤の声が震えていく
でも俺は背を向けて無視した
しばらくして「はぁ…」と
大きなため息が聞こえ
次の瞬間,肩を掴まれて
振り向かされた
潤「ねぇ,どーしたら許してくれるの?言ってくんなきゃわかんないよ!」
強い口調で…でも泣きそうな顔で俺を睨む
翔「許してほしいの?」
許さなければどうするのか…
そんな考えは何もない
潤「当たり前じゃん!」
でも冷たく言う俺に潤は喰い気味で叫んだ
翔「俺なんかどーでもいいのに?」
どこまでも卑屈になるのは
不安だから?
自分でももうよくわからない
潤「そんなこと思ってないよ…」
だから,なんでそーなるの…と
視線を落とした
俺ももう…引き際がわからないんだ…
翔「…じゃ…証明して?」
俺の言葉が予想外だったのか
今迄の勢いが止まって
キョトンと俺を見る
翔「潤にとって…俺がすべてだって
証明してよ
…そしたら許してあげる…」