第17章 コルチカム
Sho side
俺が怒ってるのは
キスしたことそのものじゃない
俺に対してなんの配慮もなかったこと
今だって…
俺が怒ってるから謝ってるだけだろ?
智くんと見つめ合って
笑い合って
皆に見せつけて
その後恥ずかしがる智くんを
庇うようにずっと傍にいて…気遣って
あげく…収録の合間の休憩中…
すれ違った時にお前が言った言葉…
潤「リーダーに悪いことしちゃったな~…」
…って,俺に笑って言うことか?
そんなだから…俺が根本的に
何に怒ってるか…なんて
潤はわかってないんだ…
だから…謝られても到底許せるわけない
潤「…っ,あれは…流れっていうか……
好きとかそんなんじゃなくて…」
謝罪を受け入れない俺に痺れを切らして強気に言い返してきた
翔「流れ…?…ふーん…」
俺やニノの制止は無視されたってことね
翔「…潤にとっての俺の言葉ってその程度なわけだ…」
よーくわかったよ…
翔「智くんの前では俺の存在なんて消えるくらい大事なんだもんね」
潤「っ…なんでそーなるの!?」
…たかがキスじゃん…
潤の口からポロっと零れる言葉
俺の話がどんどん飛躍していくから
潤がついてきていないのもわかってる
こんなことで突っかかって
バカみたいなのかもしれないけど…
あのキスが潤の本当の答えな気がして…
…でも不安だってことすら認めたくなくて
頭を冷やすためにシャワーでも浴びようと立ち上がった
潤「ねぇ…翔くん…いい加減機嫌直してよ…」
翔「…優しい智くんトコにでも行けば?」
言いたくもない言葉ばかり溢れてくるから
視線を逸らして,急いで浴室へ逃げた