第14章 クリスマスローズ
Sho side
今日は運よく仕事が巻いた
予定よりも早く帰れそうだ,と
潤に連絡して
急いで家路についた
翔「ただいま…」
玄関を開けると
いい匂いがする
潤「あ,おかえりなさい」
キッチンから出てきた潤は
お玉を持ったまま俺に笑いかける
まるで新婚…
まるで新妻…
その可愛らしい嫁を
引き寄せて唇を重ねた
潤「んんっ…んっ」
重なった唇も
引き寄せた躰も
手を添えた頬も…
熱い…
翔「じゅん~?お前…ナニしてんの…?」
抱き寄せたまま唇を離し
潤の顔を覗き込むと
潤「ん…翔くん早く帰って来れそうって連絡あったから…ご飯作ろうと思って…」
そう言いながらも気怠そうに俺に躰を預けてくる
翔「熱下がってないんだから寝てろよ…こんなことさせるために待っててもらったんじゃないよ?」
躰を支えながらソファまで連れて行き,座らせた
テーブルの上には台本が広げてある
翔「おまえ…仕事とかしないで寝とけって…言わなかった?」
俺のため息交じりの言葉に
潤はソファの上で
小さくなって俯いた
潤「…ごめんなさい…」
かろうじて耳に届くような声が耳に届いた
あ…強く言いすぎた…
翔「潤…?」
慌てて潤を抱きしめる
翔「ごめん…言い方悪かったな…
飯,作ってくれてありがとう…」
潤の顔が埋まる俺の胸元が
涙で濡れていた
俺が泣かせてどうするんだよ…
翔「…ホントは俺が食べやすいモノでも作っといてやれば良かったんだよな…」
潤の髪を撫でながら言うと
潤「…翔くんが…?」
涙を浮かべた瞳のまま
きょとんとした顔で
見上げてきた