第12章 ケイトウ
Jun side
雅「皺よってるよ?」
楽屋で携帯を弄っていると
相葉さんに眉間を突つかれた
潤「おはよ」
それだけ言ってまた画面に視線を戻すと
雅「そんな真剣な顔して,どしたの?」
そう言って俺の隣に座ってくるから
さり気なく画面を見えない位置にずらした
潤「ちょっとね……」
受け答えをしながら
頭の中は画面に映し出された
いくつかのレストランで埋め尽くされている
1週間後に迫った翔くんとの5年記念日
今までスケジュールが合わなくて
当日に一緒にいることができなかったから
今年は2人でこっそり調整して
なんとか1日だけオフを合わせた
その日,食事をするレストランを
ずっと探しているんだけど…
なかなかコレ!っていうところがない
せっかくならゆっくりできて
雰囲気もオシャレなところを見つけたい
その時携帯にメールが届いてそれを開くと
アクセサリーショップから
注文の品が出来上がった,というもので
記念日を想像して頬が緩む
悩んで悩んで決めたペアネックレス
裏にはありきたりだけど
JとSを刻んで貰って…
翔くん喜んでくれるかな
雅「1人でニヤけて怖いよ?」
耳に入ってきた相葉さんの声に
慌てて顔を引き締めた