第1章 ベコニア
Jun side
朝は弱いし
出来れば夜は夜更かしして
テレビとかだって見たい
でも早目に寝て朝はちょっとでも早く起きる
俺がそんなに頑張る理由は
翔「おはよう」
誰よりも早く楽屋に来ている翔くんと
少しでも2人きりの時間が欲しいから
潤「おはよう…」
何かをしていても
必ず手を止めて笑顔で挨拶してくれる翔くん
カッコよくてキラキラした笑顔を向けられて
ドキン,と心臓がうるさくなる
翔「相変わらず朝は弱いな」
優しく目を細めて笑うその顔に
鼓動が聞こえないかと心配になるくらい騒ぎ出す
朝は弱いけど
もうとっくに目は覚めてる
俯いているのは
赤くなった顔を見られないように
不機嫌な訳じゃないけど
否定して理由を聞かれても困るから
朝は弱くて機嫌が悪い
そういうコトにしておいてる
最初は憧れのお兄さんだった
頭も良くてカッコよくて
他のどの先輩より同期より
翔くんは俺の中で輝いていた
それがいつの間にか“恋”になっていて
同じグループで同じ性で
こんなのアイドルの俺には御法度
そんなのわかってるけど
好きな気持ちをどうするコトもできないから
だからこっそり想い続けている