第7章 クレオメ
Jun side
大きな問題も起きることなく
無事に終えたコンサート初日の昨日と今日
明日からは2日間の休みで
それを考えると正直ちょっと力が抜ける
でもその前にやることがまだ少し
いくつかの変更点と確認点
それが終わるまで気は抜けない
残りのコンサートに来てくれるファンのみんなに
思いっ切り楽しんで貰うために
そして俺達のために
スタッフさんも一生懸命やってくれてるんだから
例えコンサート終わりで多少疲れがあっても
そんなことは言ってられない
潤「じゃあよろしくお願いします。お疲れ様でした。」
「お疲れ~」
日付はとっくに変わって
ようやく終わった打ち合わせ
会場を出て楽屋までの道
オフになって考えるのは翔くんのコト
今何してるかな
もう寝ちゃったかな
声聞きたいな
電話…したら迷惑かな
そんなコトを考えながら
楽屋のドアを開けると
翔「お疲れ様」
ココにいるはずのない翔くんが迎えてくれて
潤「…え?」
一旦ドアを閉めて
もう1回開けてみた
翔「何やってんの?」
やっぱり笑ってる翔くんがいて
…どうやら幻覚ではないらしい
潤「え…?翔くん,何してんの…?」
翔「何って…潤のコト待ってたの」
ドアの前に立ったままの俺に近づいてきて
躰が心地よい温もりに包まれる
翔「遅くまでお疲れ様」
耳元で響く優しい声に
気を張ってた躰から力が抜ける感覚がした