第2章 2
Kazunari side
智「すいません,俺もまだ個展の片づけが残ってて…」
大野さんも申し訳なさそうに健くんの誘いを断った
ってことは今のところ相葉さん一人…
これはちょっと無理してでも行かないとダメかな…
そう思って帰る準備をしていたら
大野さんがジッとこっちを見ていた
え…?
「ねぇ,じゃぁ二宮は?」
大野さんに目を奪われながら
健くんに聞かれて
和「あ…すいません…俺…映画の打ち合わせが…」
思わずそう答えていた
もちろんそんな仕事は入って無くて…
「えー」
健くんの抗議の声に我に返って
慌てて「やっぱり大丈夫」って言おうとしたら
「はいはい,我儘言わない,嵐は売れっ子なんだから」
って井ノ原くんが宥めてくれた
「相葉は大丈夫?無理して付き合うコトないよ?」
長野くんに言われて,相葉さんは
「全然大丈夫ですよー,俺暇なんで」
なんて言いながら俺にも
「大丈夫」と合図をくれた
和「すいません,また今度,連れて行ってください」
智「俺も,今度はぜひ」
先輩たちに頭を下げて挨拶した
「気にすんなって,仕事頑張れ~」
快く送り出してくれて少し罪悪感を覚えるけど…
次は絶対付き合うから…と心の中でもう一回謝った
和「じゃぁ,相葉さん…迷惑かけないようにね」
口ではそう言いながら
目では「ごめん」って謝ると
満面の笑みでピースしてくれた
ホント,ありがたい
楽屋を出て駐車場に向かうと
当然のように着いてくる大野さん
智「今度,相葉ちゃんになんか奢らないとね」
車に荷物を積んでそう言うと
車の影に引っ張られ
駐車場の壁に躰を押し付けられて
そっと唇が重なった