第8章 第7章
この、声……
「今日は、僕1人で来たわけじゃないんです」
その言葉を聞いた瞬間、私は黒子君を睨んだ。
後ろから聞こえてくる “ 誰か ” が走り寄ってくる音。
「なかなか言い出せなくて……すいません」
「そんなこと、これっぽっちも思ってないくせに……」
微笑みながら言った黒子君。
どうしよう……!
この身体じゃ、今から走って逃げることもできないし……!
「お待たせー!」
ビクッ!
「そんなに待ってないので大丈夫ですよ、桃井さん」
「それより!誰と話してるのーーーーー」
そういって、俯いていた私の顔を見ようと、さつきはのぞきこんできた。