第1章 一目惚れ
エレンside
あの人に初めて出会ったのは俺がまだ10歳のときだった。
その人はその時から「人類最強」と呼ばれていた。
俺は初めて見たとき憧れでしかなかった。
「調査兵団が帰ってきたぞ!」
誰かが叫んでいた。
俺はその言葉を聞き、すぐに壁近くまで走っていった。
壁外調査から調査兵団が帰って来た。
あの人は無事だろうか、怪我してないだろうか…そんなことを思っていた。
その人は、無事だった。
「良かった…」
その人のことをずっと見ていた。
やっぱり、カッコイイ…
この時まではただの憧れだと思っていた。
この気持ちが憧れでないと気づいたのは、それから5年後だった。