第9章 あめあめふれふれ
ザーーーザーーー
「今年は梅雨入りはやいねぇ」
「そうですね、まぁ、嫌いじゃないですけど」
「ふーん、なんで?」
「特に理由はないですけど」
「大切な人と出会ったから、だったりして」
「なっ、そんなこと無いです!
今日はお鍋にします!白菜買ってきます!」
「ちょっと亞璃亞
バタンッ
こんなに蒸し暑いのにお鍋か、好きだからいいけど」
ああ、今日、雨なのに亞璃亞
傘、持ったかな
チェックしに行くと
「亞璃亞が持って行った傘って
俺の昔の…………
ま、いいや、わかんないでしょ」