第4章 一松
今日はいつもみたいに一松の家で過ごしていた。
いわゆるお家デートだ。
一松と付き合い始めて3年ぐらいかな。
『今日も寒いね〜』
「そだね。」
『兄弟はどこいったの?』
「パチンコとか釣り…。」
『みんな元気??』
「うん」
まぁ、いつもどーりの私が話しかけて一松が相づちをうつ会話だ。
「あのさ、、」
『ふぇ!?』
え、!!一松から話しかけてくるなんてめずいな!w
「なんで、そんな驚くのw」
『あ、いやぁ、一松から声かけてくるの珍しいなと思って(笑)』
「そっか、、」
「あの、これ。」
そういって渡されたのは茶色い封筒。
なんだろ?
え、病気とかじゃないよね、、??
とにかく、、、
私は封筒の中から紙を取り出した。
【婚姻届】
うわ。泣きそ。
『一松…。これって…』
「…今日中に出しに行きたいんだけど」
『わ、私なんかでいいの…?』
涙がこぼれた。
一松は指でそれを拭き
「早くしないと兄さんたち帰ってくる。さっきも言ったけど今日中に出しにいきたいんだよね。早く書いてくれる?」
『ありがと、一松!』
私は婚姻届に名前を書いた。
「それに…(ボソッ)」
一松が微笑みながらあぐらをかいてポンポンと自分の脚をたたいた。
私は向かい合うように一松の脚に座り、思いっきり抱きしめた。
「六つ子の中で最初に童貞卒業するのは俺だからね。(ニヤ」
今日は早く帰ろう。