第2章 不安定続(風魔小太郎)
小太郎side
真っ赤になった頬に手を添え
椿さんの顔を覗いてみれば、
やはり、この表情を見るたびに、胸の中がむず痒くなるが、今はかきむしりたいとは思わない
小太郎「椿さん」
椿さんを抱き締め、首に顔を埋め唇を這わせ吸い付く
椿『んっ…』
このまま、全てを奪ってしまいたい…
でも、椿さんは少しだけ震えている
ふいに思い出したのは、才蔵さんの腰巾着の言葉
「相手の事を少しは考えろ、困るだろ」
興味が無い相手だけど、今はその言葉を数回頭の中で唱え、衝動を押さえるように息をつき
小太郎「椿さん…。前にも一度お聞きしたと思いますが」
互いの顔が見える程度に距離をとると
椿『…』
僕の言葉を待つように見つめてくれる
僕も、椿さんを真っ直ぐ見つめ
小太郎「好きです、僕と夫婦になってください」
また、あの時のように断られたら…
そんな、不安もあったけれど
椿『はい…』
遠慮穿ちに頷きながらも、笑みをこぼす椿さんを抱き締め
小太郎「もう一度、口付けをしても良いですか?」
そして、また口付けた