第2章 不安定続(風魔小太郎)
小太郎side
椿『んっ…』
鼻から抜ける椿さんの声に、薄目を開ければ
気持ち良さそうに顔を赤らめたまま、僕に口内を犯されている
恐怖に顔を歪めた獲物を追い詰め、命を奪う時とは違う、熱を持つような興奮を覚える
その感覚が妙に心地よくて、離してしまうのが嫌で、添えていた手に無意識に力が入り、更に深く口付け
椿『んんッ』
息がしずらいのか、小さな手でトントンと僕の胸をたたかれるが、椿さんとのこの時間をもっと味わいたい
やっと、手に入れた椿さんの気持ちを確かめるように絡める舌に集中する
「ーー!」
そんな時後ろの方から、椿さんを探す声が聞こえ
それが、本当に椿さんを探す声なのかは解らない、ただ、毎回幾度となく同じ相手に邪魔されてしまうので、そう思い込んでしまうのかもしれない
どちらにしろ、今は椿さんを手放す気にはなれないし、何時ものように邪魔されたくはない
重なっていた唇が離れれば、肩で息をしながら
椿『…小太郎さん?』
あぁ、その顔…
僕の名前を呟く唇が、また直ぐにでも重ねたくなってしまう
でも、此処に居たらまた邪魔されてしまう
そうすれば、次こそ殺してしまうかもしれない
考え込む僕に、不安な顔する椿さん
僕は、椿さんの笑顔が見たいのに、、、
小太郎「少しだけ寄り道したいのですが」
椿さんの笑顔が見たくて、ある場所へ行ってみる事にした