第6章 謙愛 <学生 格好良い ハジメテ同士>
そういえば、とキスを途切れさせないように舌を入れながら、思った。
どこかの薬局で、そういう..あんまり濡れなくても性交できるような、そういうラブグッズみたいなの、あったっけ..。
舌を入れ、喜んでる彼とは裏腹に、わたしは瞳を閉じつつ眉が下がってゆく。
ああ..可愛い下着とか、ムダ毛体全体剃ってケアとか、そっちじゃなくてまずはそれだったかも...!バカだ..!失敗だ、ニオイとか気にする前に、痛い方がダメじゃんッ!
それが、最優先だったのにッ..!!!
「はぁっ、はぁ、んんっ..チュロ、ちゅろりッ..んッ..」
でもどうしよう、一回トイレとか言って買ってくる..?ここラブホだし、多分そういう類のモノもあるだろうけど、タイミングが..それに、一回イタッて言っちゃったし...。
ああ、もうちょっとでキスが終わる感覚がするわ..。ドキドキドキドキ、と嫌な動悸は止まらない。ーーそうよね!あんたは私が下着姿になった時点で元気になってたもの..!
とちょっと恨めしくなって膝で彼の股間を軽く突いてみる。びくっと動き、あ、しまった。と、ソウイウ合図だと思っただろう、彼が改めて私の体に覆いかぶさってきた。ときめくけど、それより恐怖心の方が上回っているのに気付く。
「ね、あの...」「ん...?」
と、今にも下を脱がしそうな勢いらしい彼に問いかける。多分、彼は、私があんまり濡れていない事には流石に気付いているだろうけど、下を触る内に濡らしていこうという考えっぽい。
ーーーーでもあんまり濡れてないと直に触るの痛いっていうし...!??事実はどうであれ、というか、そんなイメージが強いし怖いッッ!!!
なんて言う..?乳首をなめて..?とかでも言う..?イヤ無理よ!!ムード作りに、AVでも観..もっと無理!!
「キス..して...」「うん..」
とまた彼がキスをしてきた。..ううんだめだ、このままだとキスをしながらにでも触ってきそう..しょうがない、チョット、恥ずかしいけど..
「アッ..!瑠々ッ..」ビクンッ!とわかりやすく彼の体が反応する。
そう、キスしながら、瞳をチラチラ開けて確認して、彼の乳首を触ってしまっている。..ええいっ!こういうプレイをする女だって思わせるの!!と、そこだけ恥ずかしさを蹴散らす事にした。