第2章 審神者見習い
選ばれること自体は喜ばしい。
なぜなら、どの本丸でもいいと言うわけではないからだ。
選ばれる本丸に挙げられるのは、一定以上の成果があること、定期的に演練に参加していること、エトセトラエトセトラ。
とどのつまり、優秀でなければならないということ。
そうして、男の本丸は見事政府から認められた。
大いに結構。大変喜ばしいことである。
けれど、問題があった。
それは実施する日程である。
事前に政府からはいつ頃がいいかと尋ねられており、いつでもいいと男は返した。
確かに、いつでもいいと言ったのだが。
知らされてから三日後とは如何なものであろうか。
これだから俺ぁ、政府が嫌ーなんだよ!!!
声を大にして言いたい。
まず、三日で空き部屋を掃除し、ある程度の生活必需品を揃え、更に刀剣男士に説明、理解して貰うには少々時間が足りない。
お陰で今朝からこの慌てようである。
これが迎え入れるのが男であれば、何もここまで必死になって用意しない。
部屋だけ片付けて後はポイだ。
けれどそれではダメなのだ。これは男の矜持に関わる。
なぜならやって来る審神者見習いが女の子なのだから!
しかも若いときた。まだ20にもなってないという。
未成年万歳。おんなのこ万歳。