第8章 【五月晴れの正しい使い方日和】青峰大輝
「ああ?さつきのこと言ってんなら、ただの幼なじみだ。」
「へ?」
我ながら間抜けな声で聞き返してしまい、そっか、幼なじみなんだ、そうゆっくりと自分に言い聞かせるように確かめる。
なぜか口元がにやついて、そっか、そうもう一度呟くと、変な奴、そう青峰くんは口角を上げてニヤリと笑う。
なに、私、彼女じゃないって聞いてホッとしているんだろう・・・?
首を傾げながら見あげた窓の外には、どこまでも青く爽やかな、
五月晴れの空が広がっていた―――
【五月晴れの正しい使い方日和】青峰大輝