第10章 何で‥
里奈は泣きながら宗介を叩いた
「里奈‥どうした?」
「どうしたじゃないですよ‥どうしていつも私がいいならいい‥そればっかり‥本当は寂しい時もあるくせに‥」
宗介は里奈がいいなら構わないと思っていつもそうしてきた
そうしたら里奈が幸せになると思っていたから
だが逆にそれが里奈を苦しめていたのだ
「宗介‥」
「わりぃ‥里奈‥でも里奈は凛が好きなんだろう?だったら俺は応援する」
「凛‥」
里奈は宗介を見ながら凛の名前を呼んだ
「宗介‥」
だがすぐに宗介の名前を呼んだ
「山崎さんだけ下の名前で呼ばないのは嫌だから‥今から二人の事下の名前で呼ぶことにします」
宗介と凛は笑った
「あと敬語はいらないぜ」
「‥わかった」
その日は里奈の家で泊まる事にした