第4章 夢の国ウェディング
初めて手紙をもらった日から一年半。
何かあるたびに相談にのってもらってる
西谷夫婦に、今日は、
人生最大とも思える相談をしている。
プロポーズを、したい。
アキちゃんを驚かせて、
喜んでもらえるようなプロポーズを。
『いつプロポーズする予定なんだ?』
『11月1日。』
『それ何の日なの?
つきあった記念日?それとも誕生日?』
『キティちゃんの、誕生日だ。』
『…龍、頭、大丈夫か?』
『キティちゃんは11月1日生まれなんだ。
身長はりんご五個分で、
体重はりんご三個分。イギリス出身。』
ノヤっさんは、
転がりながらゲラゲラ笑ってる。
いいんだ、
ノヤっさんは思う存分、笑ってくれ。
今日、頼りにしてるのは、ノヤ嫁だ。
ノヤ嫁は、俺の気持ちを察してか、
笑ったりせず、真剣に話をきいてくれた。
『こんなの、どうだろ。』
パソコンを開いて見せてくれたページに
俺は目を見張る。
『コレ、いい!こっちも、いい!』
『せっかくだから、渡し方もひと工夫したら?』
ノヤ嫁は俺以上に盛り上がり、
あれこれ考えてくれた。
『龍、一ヶ月後、バシッと決めろよ!』
『準備、手伝うからね!』
ノヤ夫婦に見送られて一人になると、
俺は武者震いした。
よしっ。
キティちゃんの誕生日は、
俺のプロポーズ記念日だ!