第12章 1年後のガーデンパーティー
そして、パーティーの時間。
芝生の上で自由に過ごすお二人に、
菅原様ご夫妻が、
それぞれ、話しかけていらっしゃいます。
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『なぁ、縁下、』
『はい?』
『もしかしてさ、
あの時のバレンタインのチョコ、
義理じゃなくて、本命だった?』
『え?いや、あれは、まあ…』
…まさか、あなた宛でした、とは言えないよな(笑)
あの話は、
俺と雪乃だけのとっておきのヒミツだから。
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『雪乃、ホントにキレイ!
幸せなんだね。心から、おめでとう!』
『アキのおかげだもん。
こちらこそ、ありがとう!』
『ね、雪乃』
『なぁに?』
『さっき、バルーンリリースの時、
縁下君に何て言ったの?』
『どうして?』
『ふたりとも、すごくいい顔してたから。』
『…ヒ・ミ・ツ。』
『え~っ、ますます知りたくなるじゃん!』
『えへへ、ちから君に、まだ私から
1度も言ったことのなかった言葉。』
『そっか。二人だけのヒミツ、なんだね。』
『うん。』
…アキ、ヒミツにしてごめんね。
あのね、あの時、私、
生まれて初めて、言ったんだよ。
ちから君に、
意味を教えてもらった言葉。
ちから君から
プレゼントしてもらった
大切な言葉。
私、ちから君のこと、
『愛してる。』
…って。
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