第3章 受け継ぎ婚
(エピローグ)
本日の披露宴会場、
新婦様のご親族席には
影膳と遺影が2つづつ。
新婦様がお召しの桜色の振り袖は、
成人式の時にお父様と二人で選んだ
思い出の1着なんだそうです。
『なんだよ、月島、また欠席?
あいつやっぱり付き合い悪いじゃん!』
『違うよ、日向。
ツッキーも出席するはずだったんだよ。
でも急に、中国に出張することになって。』
『中国~~~?』
『ツッキーは中国語もペラペラ…だったっけ?』
『山口、適当すぎ(笑)』
『いやー、俺的には大地さんが一番先に
結婚すると思ってたんッスけどね。』
『西谷や旭に先越されたのが、
いい刺激になったんだべ。』
『でも、順番には厳しそうな大地さんが…』
『いいんだよ、大地は。高校の頃から
“おとーさん“みたいだったじゃないか。』
『おい、澤村の挨拶、始まるぞ。静かにしろ。』
『あ、烏養さん、まだ独身っすか?』
『はっ?!みてろよ田中、
お前よりぜってぇ先に結婚してやるっ!』