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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



早瀬の衣装選びは
夏希に同行してもらった。

『衣装選び、どうだった?』

家に帰って早速きくと、
まりなをあやしながら
夏希がおかしそうに笑って言う。

『ついてってよかったってば!
もう、早瀬ちゃんたらさ、
どのドレス見ても"女らしすぎる"とか
"もっと地味なの"とかって言うんだよ?

あんな敏腕プランナーなのに、
自分のこととなると、トンとダメね(笑)』

『人のことならスゲェ一生懸命なのになぁ。』

『でもね、試着した瞬間は
やっぱり女の子の顔になってた。
一着しか着ないから、その分、
思いきりかわいく仕上げてもらわなくちゃね。
クロがびっくりするくらい。』

『うん。花巻君にも、ちゃんと頼んであるから。』

『クロのサイズも、伝えておいたよ。』

『ありがとう。
クロの体型だったら、大概の衣装は大丈夫だよ。
衣装部に任せておけば、
早瀬のドレスに似合うタキシードを
クロのサイズで準備しといてもらえる。』

『衣装部の人達も、すごく楽しそうだった。
張り切ってあれこれ持ってこられてさ、
早瀬ちゃん、着せ替え人形みたいに
次々着せられてて、
最後は
"もう、どれでもいい!みんなに任せる!"
って悲鳴あげてたもん。

早瀬ちゃんは
"友達いないから"って言うけどさ、
みんな、早瀬ちゃんのこと大好きだよね。』

『"友達"っつーのを、
"一緒に遊ぶ人"っていう意味にするなら
話は別だけどさ、
"知り合えてよかったと思える人"って
いう意味にするなら、
早瀬のまわりには
そう思ってるヤツ、いっぱいいるよ。』

『…よかったね。』

『なにが?』

『クロと早瀬ちゃんが出会ってくれて。
これで私達、ずっと二人と"友達"でいられるね。
クロとも早瀬ちゃんとも
本当に、知り合えてよかったもん。

じゃなかったら、
今の私たちはいなかったかもしれないし、
そしたら、まりなも産まれてなかったかも。

…なんでだろ。嬉しいのに、涙が出るや。』

涙ぐんでる夏希に
ほら、とティッシュを渡しながら、
俺も、実は同じ事を思っていた。

…自分の結婚式のときとは、また違う気持ち。

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