第11章 決めた
二人は里奈を見つめた
「あっまっ待って!!」
白澤は止めた
「何ですか?白豚」
「目瞑るから選んだ方に抱きついて‥」
「先に言っときますが恨みっこなしですからね」
「わかってるよ!里奈ちゃん‥選んで」
白澤は祈りながら目を瞑り鬼灯は腕組みをしながら目を瞑った
里奈はゆっくり近づいた
そして抱きついた
ゆっくり目を開けると鬼灯の前で白澤はうずくまっていた
「ごめんなさい!でもこれは色々考えて決めたの‥だから‥」
「大丈夫‥わかってたから里奈ちゃん」
里奈が選んだのは白澤ではなく鬼灯だった
白澤は涙をこらえて笑った
「最初からわかってたからいいんだ‥」
「白澤さん‥私」
「里奈ちゃん‥さっきも言ったでしょ?わかってたって‥」
鬼灯は何も言わず里奈を見つめた
「だって地獄で生きてる里奈は鬼灯と付き合うべきだよ‥」
「悩んだよたくさん悩んだの!!」
鬼灯は里奈を優しく抱きしめ頭を撫でた
「里奈さんこれ以上は‥」
「‥すいません」
「あっ俺そろそろ戻らないと行けないからまたね!」
白澤は走って行ってしまった
「これで良かったんですか?」
里奈は泣きそうな顔で鬼灯を見つめた
鬼灯は何も言わず里奈の手をひき自分の部屋に連れて行った