第30章 甘い誘惑にご用心【甘裏】*ルイ*
欲望を口にしてしまってから我に返ってルイを見つめれば、どこか嬉しそうに笑みを浮かべていた。
赤く膨らんだ蕾にルイの柔らかな舌が触れ、その感触に身体に電流が走るように痺れた。
片手はさっきと同じように蜜壷に出入りしていて、身体の中からも外からも攻め立てられる。
「…ん、はぁ…っあ!」
ある一点にルイの指が触れた時、身体の中がぎゅっと反応した。
「…今、指が締め付けられた。気持ちいい?」
「う…ん。…もっと、して?」
羞恥心以上にその快楽を求めてしまって、なのにルイは私の我儘なおねだりを愛おしそうに満たしてくれる。
身体の中でうごめく指にビクビクと勝手に反応する自分を抑えることは出来なかった。
「…はぁっ……あっ……!」
込み上げてくる快感の波がついに弾けて、身体が仰け反るとともに一気に力が抜けてベッドに倒れこんでしまった。
「、大丈夫?」
汗で貼り付いた前髪をそっと剥がして、ルイが形の良い唇に笑みを浮かべて私の様子を窺っている。
何か企んでいる子どものようなあどけない笑顔にも鼓動は加速して、もっとルイに触れていたくなる。
ルイの首に腕を回して自分の方へ抱き寄せれば、ルイは私の積極性に少し驚いたように目を丸くしていた。
「…すごいね、薬の効果。」
「だって…もっとルイに触りたい…。」
ルイの肩口に顔を埋めて距離を無くせば、重なる肌からルイの温もりが伝わってくる。
「そんなに煽って…知らないからね。」