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星の砂【銀魂】

第7章 認めたくない事実もある


「あ、土方テメェ何うちの隊士泣かせてんでィ」

「ばッ!ちげーよ」

「みんなー聞いてくれィ…土方さんがー」

「総悟オッ!」
『違います隊長!副長は何も悪くないんです…私が勝手に平河隊長のことで…』

「平河…?」

その時、沖田隊長の顔が一瞬で暗くなるのがわかった

『あ、その…』 

「…また平河ですかィ」

『えっ?…』

そう言って沖田隊長は目を伏せた

「知ってたぜィ、お前が野郎の墓参りに行こうとしてたこと」

『!…』

「言ったろィ、俺達やお前がどう思おうが過去は変わらねぇって…それをいつまでも引きずってんじゃねーや」

『ッ!じゃあ忘れろって言うんですか!!私はそんなこと出来ない…私は平河隊長と一緒に前に進むって決めたんです』

「はっ…まだわからねーのかィ」

『わからないって何がっ…』

「あいつは死んだんだ!」

食堂は一斉に静かになった

「総悟、その辺にしておけ」

近藤さんの言葉を無視して沖田隊長は続ける

「結局テメェは、まだ野郎の死が受け入れられてねーんでィ!本気で前に進む為にはそれが自分にとって何であろうと振り返ってちゃいけねーんだ!!」

『じゃあ…私の想いはどうなるんですか!!』

「死んだ奴のことなんか…いつまでも想ってたって仕方ねーだろィ!」

『…』

その言葉を聞いたとき私の中で何かが崩れた音がした

「総悟…言い過ぎだぞ」

「それでも…まだ受け入れられねーなら






真選組なんかやめちまえ」

『ッ!』

次の瞬間、近藤さんが沖田隊長の胸倉を掴むと同時に私は無我夢中で屯所を飛び出した

どうして…

どうしてッ!

''これからは俺の背中だけ見てろィ”

『…ッ』

屯所から少し離れた公園まで来ると私はその場に泣き崩れた


''死んだ奴のことなんか…いつまでも想ってたって仕方ねーだろィ!"

あんな言葉…沖田隊長の口から聞きたくなかった。

頬に冷たい雫が落ちる

さっきまで晴れていた空はまるで今の私の気持ちを表すかのように灰色の雲で覆われていた

平河隊長…私はあなたに依存し過ぎなのでしょうか。

大切だから忘れられないのはおかしいですか。

わからない…
結局私は、

「お嬢さん、風邪引くぜ」

『…銀さん』

いつも誰かに護られてばかりだ。
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