第1章 人に豚とか言うのは失礼だ
ピピピ、ピピピ
土曜日の朝、私の部屋の目覚まし時計が音を鳴らす
ピピピ、ピピピ、ピピピピピピピピピピピ
『うるさーーーい!!!』
ガシャンッと音を立ててバラバラになった時計に目を向ける
『またやってしまった…』
溜息をついて項垂れた
今日もまた一日が始まる
ここは江戸の治安を守る特殊警察真選組、
その中で私は隊士の一人として働いている
勿論両親には"女が行く所じゃない!"って反対されたけど、そんな二人を押し切ってでも私にはここに入りたい理由があった。
ここで一番になりたいわけでも、ましてや最強の剣士になりたいわけでもない……
たった一人の人と交わした約束を守る為に私は剣を握る
- 結衣っ!行ってくるな -
だから強くならなければいけない
もう二度と誰も失わないために。