第14章 【縁下兄妹、東京へ行く】後編
「は、梟谷の奴らが食いつくたぁあの地味リボンやるじゃねーの。」
「クロ、顔ひきつってる。」
「狙ってままコさんを強制召喚したんじゃないんですか。」
「冗談じゃねーぞツッキー、リエーフと山本と犬岡が呼べ呼べうるせーからだっつの。」
「おやぁ、驚きですね天下の黒尾さんがまさかままコファンを抑えられないヘタレとは。」
「こんの野郎。」
「ふおおおお、久々に、まともに、女子と喋った。」
「虎落ち着け、縁下妹は言うなればチュートリアルモードだ。」
「美沙は人見知りはすっけど何気に親切だからなっ。」
「翔陽はいーよな、美沙と学校一緒で。」
「ふふん、羨ましいだろー。谷地さんいない時は英語も教えてくれるんだぞ。」
「何でままコがいるからってお前が威張るんだ。」
「その、影山君と月島君はハンドルネームで呼んでるんだ。」
「影山とツッキーは照れ屋だから名前直接呼べなくて。」
「山口うるさい。」
「リエーフ凄いぞ美沙が梟谷のマネさんと張り合って食ってる。」
「やっぱり痩せの大食いー。」
「リエたんはやかましでっ。」
「リエたん言うなっ。」
「とりあえずお前はよけーな火種をぶち込むなっ。」
「夜久さん痛いっすっ。」
「というより夜久も落ち着いて。あれ、福永は。」
「梟谷の所に混じって美沙さんのライブ配信のログ見に行ってる。」
「意外だな。」
そんな中
「随分不思議な縁の兄妹だな。」
鷲尾がボソリと澤村に言った。澤村はまあなと笑う。