第46章 【王者の命】その6
「ご存じだったらすみません、こいつ見た目の割に量食べるのでご注意を。」
「ちょお兄さんっ。」
「念の為だよ。」
「私別にもろといて(もらっておいて)足りへんみたいな失礼言わんしっ。」
「んなこたわかってる。どっちかってぇとやり過ぎ注意。」
「ペットの餌やりかっ。それとその情報要るんっ。」
「注意しておこう。」
「ほんでそんまま話進めるなーっ、ほんま天然やねんからっ。」
「美沙、事実だからって人を天然呼ばわりするんじゃない。」
「そも兄さんがいらん事をっ。」
「必要事項だよ、目を離したらお前どんだけ食べるかわかったもんじゃないからな。」
「その体のどこに入るのかは興味深いところだが。」
「やっかましーっ。」
美沙が叫んでいるとややこしい事になった。
「何々ーっ、若利クン、またままコちゃんが何かしたのーっ。」
「何もしてへんっ。」
「天童っ、お前は行くなややこしいっ。」
「元気が有り余ってるな。」
「元気がアリア、マリア。」
「山形さん、あんまり上手くないです。」
「おい、でんの、じゃない、ええと、う、」
「呼ぶのにどんだけかかるんだよお前。」
「白布さんだってちゃんと呼ばないじゃないですか。」
「うるさい。」
「えと、美沙っ、またなっ。」
「うん、またね、五色君。」
「つくづく面倒な妹を持ったもんだな。」
「傍から見たらそうだろうけど白布君、なかなか悪くない生活だよ。」
「溺愛ってのは恐ろしいもんだ。」
結局安定のカオスなのであった。
次章へ続く