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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第37章 【トラブルドゥトラベリング】その3


美沙は囲まれていた。

「美沙さんやろうよー。」
「いやせやけど私」
「せやでままコちゃん、せっかくここまで来たのに。」
「やっちゃんはええけど私が着たら絶対ひどいことになる。」
「考えすぎやて。」
「あ、侑が疑いの目向けられてショック受けてる。」
「そんな事ないよ美沙さん、文化祭の時のあれもすっごく似合ってたし。」
「せやろか。」
「そうだよ、だってあれから声かけられたりしてるし。あでもそれはいいか悪いかは別だけどっ。」
「文化祭の時て何なん飛雄くん。」
「いや別に特に何も、多分。」
「おい自分大丈夫か、顔色悪なってんで。」
「な、何でもないっす、ええと。」
「俺銀島。」
「ど、どうもっす。」
「侑君聞いたらあかんこと聞いたんちゃうか。」
「そらツムが気遣いするとは思えんし。それよりあのボケ何粘っとるねん。」
「だからね、美沙さん。」
「うーん。」
「ままコちゃん、友達困らせたらあかんで。」
「お前が言えた義理か。」
「サムは黙っとれっ。」

谷地と宮侑に説得されている縁下美沙、若干揺らぎ始めているものの頑固な少女はなかなか動かない。

「何か美沙がめっちゃ説得されてる。」

日向がゴクリとつばを飲み込み、山口が苦笑して事を見守っている。

「埒があかない感じだなぁ。ツッキーいいのあれ。」
「本当は関わりたくないとこだけどね。」

月島は呟きしかしスマホを取り出して操作を始めた。

「え、ツッキー。」

画面を見た山口が額に汗を浮かべる。

「いいのそれヤバくない。縁下さんが知ったら激怒しそう。」
「月島それ駄目だろっ、俺ら全員命なくなるっ。」
「緊急措置って言ったら通るデショ。いい加減あの騒ぎ面倒臭くなってきた。」
「ああ、美沙さんがあの時コスプレ役になったばっかりに。」
「おおおお俺は知らないぞ、縁下さんが怒っても俺は駄目って言ったって言うからなっ。」
「どうぞご随意に。」

さらりと言って月島はスマホ片手に美沙を説得している連中の方へ歩み寄る。

「すみません。」

月島はまだわいわい言っている稲荷崎の連中に声をかけた。宮侑・治兄弟以下何やと彼らが振り返った所で月島はスマホの画面を見せる。
途端に縁下美沙、谷地そして影山は戦慄し、稲荷崎の連中はおおおおおとどよめいた。
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