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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第26章 【パニック at the 文化祭 後編 その2】


美沙はそそくさと梟谷の連中がついているテーブルから離れる。またも注文したケーキをぺろりと平らげてしまった白福から回収した紙皿をゴミ袋に入れていると月島と視線が合った。
彼の顔に浮かぶフ、とどことなく勝ち誇ったような嫌味な笑みを見なかった振りをして美沙は山口に呟く。

「集客力アップの為に今からでもモテ島君に執事さんの格好してもらえへんもんかな。」
「そりゃ無茶だよ美沙さん。」
「必要最低限の決まり文句だけ言うといてもろたらええやん、顔とスタイルだけはええんやし何とかなるんちゃう。」

美沙は片手をパタパタさせニコニコ笑ってこれらの台詞を言っている。が、勿論好き勝手言われた月島は黙っておくことが出来なかったようだ。

「人が黙って聞いてりゃこいつ。」
「だってこっちはモテ島君のせいで3度も下着でトラブったもーん。」

珍しく人前で甘えたモードの時の口調を混ぜながら美沙はプイッとし月島はこのと唸った。
後に月島が美沙の義兄である縁下力に語った所によると"この時のままコさんが一番ムカついた"という。


さあ、既に青城、伊達工、音駒と梟谷がやってきた訳だがまだ一番大きいところが残っている。
そいつらはでかいの揃いの伊達工以上に悪目立ちしながら1-4,1-5合同のコスプレ喫茶にやってきた。

「あーっここここっ。」

天童覚が飛び上がらんばかりの勢いで教室を指差す。

「へー、結構繁盛してるな。」

瀬見英太が教室のドアの方に目をやる。

「可愛い子がいるといいですね。」

ボショリと川西太一が呟くと確かにと山形隼人が言った。

「こういうのっておもしれーけどコスプレ役に当たりハズレすげぇありそうなんだよな。」
「ハズレとかあるんですかっ。」
「工はうるさい。」

白布賢二郎が五色工をたしなめたところで

「一般的にウケがいい催しなのか。」

ご存知牛島若利が疑問を呈する。

「面白がりはたくさん来るだろうな。」

大平獅音が微笑んだ所で一行は列に並んだ。
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