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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第25章 【パニック at the 文化祭 後編 その1】


「とぼけちゃってもー。確かにお化粧してるのは見慣れないけどさ、及川さんの目は誤魔化せないよ。」
「とりあえずそこのボゲはしばらく喋んな、ややこしい。」
「なにそれひどいっ。」
「あ、岩泉さんお久しぶりです。」
「よお、半分ボケ。悪いなのっけからうちの馬鹿が。」
「岩泉さんも毎度大変ですねぇ。あ、えーと2名様ご案内でーす。」
「ご案内だって、美沙ちゃん可愛いー。」
「だからてめぇは喋んな。」
「おーいままコー、こっち忘れんなー。」
「ちわーっす。」
「え、花巻さんに松川さん。ちゅーか青城全員来はったんや。」
「俺と金田一は巻き込まれただけだから。」
「大変やねえ。」
「金田一は何顔赤くしてんの。」
「やめろ国見俺別に。」
「やあ、元気そうだな。」
「渡さんも。」
「いやー美沙さんのそういう格好生で見ると新鮮だな。京谷も何か言ってやれよ。」
「うるせえ。」
「と、とりあえずこちらのお席へどーぞー。」

とりあえず青城勢は席に着いた訳だが及川を筆頭に人目を惹く集団その1な為まあややこしい。その場にいた女子客は高揚している一方美沙の方を見てさっき及川さん達と話してたアレ誰、最近うちにきた編入生、及川さんとどういう関係等と囁き合っていて美沙は顔にこそ現れていないものの内心は汗がダラダラと流れているような心境だ。
おかしい何でや、ややこしなるのわかっとったから及川さんに文化祭の事もコスプレ喫茶でコスプレする事も何も言うてへんのにと思いながら美沙は及川と岩泉が座るテーブルに注文の品を運ぶ。丁度接客係の中に早速及川に惹かれた女子がいたので替わってもらおうと思ったのだが男子の一人がお前ご指名みたいだから行ってこいよと余計な事を言って美沙に盆を押し付けたのである。あいつ後でやかましく抗議したると思うも仕方がない、美沙はとりあえず仕事をこなす。

「お待たせいたしました。」

及川と岩泉が幼馴染らしく談笑している中で盆から注文の品を丁寧に下ろし、ごゆっくりどうぞーと言って美沙はそそくさと去ろうとした。しかし片手をハシッと掴まれる。

「おいコラ。」

岩泉がドスのきいた声を出しているのだから言うまでもあるまい、及川が去ろうとした美沙の手を握って引き止めたのだ。
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