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短編集

第1章 告白~ 黄瀬涼太


絶対に無理!テスト勉強してないから、教えて欲しい。と頼み込んで、彼女の家に上がり込んだものの、我ながら、集中力が続かず、30分程度でダウン。
「だいいち、無理っスよ!こんなに覚えるの!」
『授業中寝てたのは、どこの誰ですか?』
「ハイ、俺っス。ってか、何で知ってんスか?!」
『聞いちゃったから。大抵、寝てるんだって?』
「うっ・・・」
バレてる。中学時代からの同級生といえど、今は学校が違う彼女。だから、俺の学校での生活など、知るハズはないと思っていたのは大間違いで・・・。結局、俺の行動が中学の時から変わらない・・・と再認識されてしまったようだ。まあ、事実、そうなんスけど・・・。
言い訳をすると・・・バスケとモデルのバイトを掛け持ちしてるわけで・・・睡眠時間が少ないのが、授業中寝る理由で。
ポツリとその事を言うと
『黄瀬君は、やれば出来るのにやらないから、悪いんだよ?』
という答えが帰って来た。そうっスね。俺が馬鹿じゃないっての彼女はわかってくれてんスよね~。だからこそ、つい甘えてしまう。彼女の優しさに。

ずっと、片思いしてる相手。中学2年でバスケ部に入って以来、ずっと思い続けてる女の子。それが今、目の前にいて、彼女の部屋に2人っきりなんスよ?!この状況でただ、勉強にだけ集中しろ!ってのが、まず、無理!!

そう、ここは彼女の部屋。軽々しく同年代の男を部屋に上げるなんて!とも思う。でもきっと、彼女に他意はない。彼女の香りというか、雰囲気の充満したこの部屋に2人っきりって平気なわけ無い。
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