第31章 HermeS WorlD
『リュウトくんは・・・
<ヘルメス>・・・?』
琴乃は静かに返事をした。
「うん。
僕は、僕の神名はヘルメス。」
リュウトは真っ直ぐ琴乃を見て答えた。
琴乃はリュウトが
<ヘルメス>ということに不満を感じた。
なぜなら
『だって・・・リュウトくん。
ヘルメスは・・・』
<神8、ヘルメス。
嘘つきと泥棒。人々の守護。水星。>
「ははっ!!
それにしても、なんで
たった12の神の名前しか書いてないのに
当たったんだろうね~
やっぱり、僕も琴乃ちゃんも
オリンポス12神っていう仲間だからかな?」
リュウトは誤魔化すように被せてきた。
『・・・』
琴乃は少し苦い顔をした。