第30章 WanT to KnoW WorlD
「んで、なんだっけ?
僕の神名?」
リュウトはメモから視線を外し、
琴乃の顔を見た。
『うん。』
リュウトは難しい顔をした。
「う~んとね、
神名っていうのは自分の中の
神の名前でしょ?」
『う・・・うん。』
「ということは、自分の名前、
身分や個人の情報を
教えることになっちゃうわけ。」
琴乃は頷いた。
「だから神名は簡単には教えられない。
その神の正体とか、弱点とか、
分かっちゃうかもしれないから。
だからみんな、
必要以上に口に出さないし、
わかっちゃったらその時。
みたいな。」
『う・・・うわぁ~・・・
ごめんなさい・・・
なんか・・・すごく申し訳ない・・・』
琴乃は手で顔を覆いながら言った。