第2章 episode1
「ありがとうございました〜」
私、七嶺楓希。
小さなカフェを営みながら平凡に暮らしてます。
忙しく働く人たちの憩いの場として、朝早くから夜遅くまで頑張ってます。
けど、さいきん思うのです。
生きがいのない私などこの世には要らないんじゃないかって。
『聞いてよナナさん!!』
「なに?」
『私ね、さいきんR☆彡にハマってて!!』
女子高生が雑誌を見せてきた。
そのページの見出しに、
<新ユニット"R☆彡"!!>
どのページも、雑誌の表紙にもそのR☆彡というアイドルが写ってる。
へえ、アイドル...