第27章 特殊能力10
ゆっくり手を伸ばすと、彼女はすぐに掴んでくれた。
強くて温かくて。
自分の哀れさを改めて感じてしまう。
「私、帰るとこなんかないの。家族、自らの手で殺してしまったから」
「家に来ればいいよ!ね?」
「うんっ!!大歓迎だよー!」
「可愛いし、俺、イケ「少し黙ろうか」
賑やかなみんながなんだか眩しくて。
ギュッと目を閉じたんだ。
すると、
「もう怖くねぇよ」
な?と優しく頭を撫でてくれる漣音。
柔らかい笑みに、思わずコクンと頷いた。
「よーし!!」
漣音の一言で注目は彼に集まる。