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平和な1日。
第19章 特殊能力4
「ちゃんとバイバイするの。さあちゃん」
「やだぁっ!!」
ギュッと、蒼汰くんの手を握る。
蒼汰くんの目は悲しそうで。
決して握り返してはくれなかった。
「....っ」
また会えるなんて保証はないんだよ。
もしかしたら、私は蒼汰くんのこと忘れちゃうかもしれない。
蒼汰くんが私を忘れちゃうかもしれない。
悲しくて。ツラくて。
あんなに覚悟してたことなのに。
幼い私にはツラすぎた。
「さあちゃん!!」
だから、逃げた。
お別れしたくなくて、逃げた。
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