第12章 episode10
京ちゃんと遥葵ちゃんは帰って行った。
専門学生の2人はまた明日から学校だ。
卒業したら、こっちに戻って来てお店を開くんだって。
そしたらまたみんなで遊ぼうって。
なんだかみんな少しずつ大人になっていくんだな。
そう思うとやっぱり切ない気持ちになった。
カフェの入口に掛けていたオープンのカードをクローズへ変える。
知らぬ間に進むみんなの時間。
成長とは、こういうことなのかな。
でもやっぱり、それを思うと私は成長しているのか。
何を目標に生きているのか。
分からなくなるんだ。
月明かりがぼんやりと私を照らしていた。