第12章 episode10
「あ、瑠都さん。奥に...」
「うん」
ちょっとすね気味で頷き、奥へ行ってくれた。
バレたらめんどくさいから...
あとでいちおう謝っておこう。
「でもどうしていきなり」
「長期の休みになったから、久しぶりに会いに行こうかなって」
「まだカフェがあったから懐かしくて思わず入ったんだ。そしたらさーちゃん居たからさ。嬉しかった~♪」
へへへ、と京汰くんが笑う。
遥葵くんもつられて笑う。
「さーちゃんも、僕達の事は昔みたいに呼んでよ」
「そうそう。遥葵ちゃん、京ちゃんってさ!」