第10章 episode8
「あ、来た来た。諒夜~!こっち!」
「夏希ちゃん~、大声で呼んじゃってそんなに俺が好きなの?」
「冗談は良いから、早く打ち合わせ」
「つれないねぇ。打ち合わせね、おっけおっけ」
打ち合わせに行く。
会議室に入ると、すでに2人の男と1人の見覚えのある女が座っていた。
『さっさと座りなさいよ、愚弟』(←英語)
「いやぁねぇ、夏希ちゃん。なんで姉さんがいるのよ?」
ちら、と夏希ちゃんを見ると申し訳なさそうな顔をしていた。
「仕方ないね。仕事なんだし、我慢も必要ね」
姉さんの不機嫌さにほどほど呆れながらも、椅子に座った。