第9章 episode7
瑠都さんは終始、無言。
不機嫌なのは分かるけど、何に不機嫌なのかさっぱり分らない。
「....ちょっと諒夜!!ふざけてんの!?」
「ふざけてんのは夏希ちゃんじゃねぇの?俺はいつでも真面目に仕事に取り組んでるよ」
「あれのどこが真面目よ!!呆れた!!!」
「だったら、どうして俺の頼みを無視したのか答えろよ。いくら大切な仕事でもやってらんねぇのよ」
あれは諒夜さんとお姉ちゃんだ。
喧嘩、かな?
「俺としてはいつでも辞めてやっていいんだぜ。所詮は汚れた仕事なんだろ?だったら今すぐ...」
>>パンッッ
「ふざけないで!!!二度とそういうこと言わないで!!!」
お姉ちゃんが涙目で、諒夜さんの頬を叩いた。
諒夜さんは悔しそうに顔を歪め、走り去ってしまった。