【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)
第24章 夢√編 時期国王と星のない夜
ジル「打開策は他にあるのでは・・・?」
ルイ「・・・どう出てくるかわからない以上・・・零は、ここをすぐに離れたほうがいい」
ジル「プリンセスの任期が切り上げになったと告げて、すんなり出て行くような無責任な方ではない。・・・それは、貴方が一番よくお分かりのはずでしょう?それに・・・」
ルイ「わかってるんだ・・・・・・」
ジルの声を遮り、
ルイは苦痛にも似た表情を浮かべる。
その声は、
ひどく掠れていた。
ルイ「だからジル。全部を守るために・・・一緒に、嘘をついてほしい」
ルイが深く頭を下げると、
ジルは目を見開いた。
ルイ「零が、ここを出て行く理由が・・・どうしても、必要なんだ」
まるで悪い夢から覚めたように、
ルイがゆっくり目を開けると、
足音が聞こえてくる。
ルイ「・・・・・・っ・・・」
その足音が誰のものなのか
わかったルイは、
小さく息を呑んだ。
「ルイ・・・」
ルイは深く息をついて
握り締めていた手を解くと、
零には届かない声で呟いた。
ルイ「・・・・・・ごめん、零」