第14章 チョコの隠し味はウサギ
重い瞼を開けぼんやりと天井を見つめる。
「おはよう八雲」
かけられた声の方を向くと神威がにこやかに笑っていた。
ぼんやりとしたまま先ほどまでの事を思い出す。そこでハッとなり飛び起きた。しかしその身体は鉛のように重く再びベッドへ突っ伏した。
「どうしたの?」
「どうしたじゃないだろ!お前俺にしたこと忘れたのか!」
震える声で叫ぶと彼がいつものように目を細め笑顔を作る。
「何のこと?八雲も楽しんでたでしょ?いつもより可愛かったし」
その言葉であられもない痴態を思い出され羞恥と怒りで顔が熱くなる。
「あ、あんなの…お前が俺に変な物食わせたからだろ!」
「変な物?…あぁ、これのこと?」