第13章 文化祭

「あ…いっちゃった」

「あーあー」


遠野さん…。


「お前らのせいだからな！」


「は？別に関係ねぇだろ。なぁ高坂」


「…」


たしか…人見知りだよな。こんなに人が来たら…嫌になるよな…。


…まわれないよな。


「…こ、高坂に聞きたいんだけど」


誰かが聞いてきた。知らない男子だ。


「お、まえ女子が苦手なんじゃねーの？まったく話さないって言うのに。でも、なんで遠野ちゃんと一緒なんだよ。
好きなのか？」


「おまっ！勇気あるな…」


だったら、何なんだよ。お前らには関係ないじゃん。


「こ、高坂。行こう」


咲本が、少し焦りながら言った。


「…行こう」


「ああ」