第12章 準備
「「あ」」
「え?」
「…ほかのやつみてるか?」
「見てねぇ…」
え?え??
「俺らの秘密なー!」
「つーか。このままいたら遠野さんに迷惑だろ」
「あ、あの。お化け屋敷…です」
私は、小声でそういった。
この二人しか聞こえないくらいの大きさで。
「…OK!今度時間帯とか休みの時間教えて!俺ら喫茶店!」
き、喫茶店!かっこいい…服とか着るのかな。
咲本君と目があった。
何か合図を送っている。
なんとなくわかった。
『がんばって二人の時間つくるぜ!』
そういってるんだと思う。
頑張る。
準備とか。
いろいろ。
文化祭に、気持ち伝えたい。