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 『さよなら』の先に  【Ib】

第7章  渾身の一発


 階段を降りるとそこは、私達が冒険したフロアと同じように部屋がたくさんあった。
「うーん……。どこから見ようか……ん?」
「メアリー、どうかした?」
「何か聞こえた!! こっち!!」
「ちょっと待って!」
 走り出したメアリーについていくと、私にも何か聞こえてきた。

『…………で…………の?』


『あら…………なの?』


『いいじゃない!! …………くれたって!』


『絶対秘密にするから……』


 音がする部屋に近づくほどに、はっきりと聞こえてきた。どうやら誰かの話し声のようだった。

 ドアの前に立つと、中の声がよりはっきりと聞こえる。
「どうする? 入る?」
「……うん、行こう、メアリー」
「……分かった」
 私とメアリーは意を決して中に入った。
 そこにあったのは――


 私が一番見たくないものだった。
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